ランドセルはもう6年間使わない!? 小学生に広まる“セカンドランドセル”とは

最旬! ラン活2024 #4~セカンドランドセル編~

ライター:遠藤 るりこ

ランドセルの買い替えを検討したい親は、なんと64.5%。子どもの成長に寄り添える「セカンドランドセル」のニーズを探ってみた。  写真提供:フットマーク

学生向け水泳・体育用品メーカーのフットマーク株式会社は2022年、ランドセルを使う小学1~3年生とその保護者1200組を対象に「ランドセルの重さに関する意識調査」(※1)を実施しました。

その結果、多くの小学生が通学時にランドセルを重く感じており、親は子どもの身体への負担が軽減されるカバンがあれば、買い替えも検討する意向があることがわかりました。

この調査によると、「ランドセルの買い替えを検討したい」と答えた親は、実に64.5%と半数を超えています。

「6年間大切に使うもの」とされてきたランドセルの考え方を変えるセカンドランドセルを提案する2社に、今注目されるランドセルの「買い替え需要」と、これからのランドセルのあり方を聞きました。

※全5回の4回目(#1#2#3を読む)

資料提供:フットマーク
フットマークの2022年の調査によると、ランドセルの平均の重さは4.28kg。重すぎる荷物に負担を感じる子どもが増えている。  写真提供:フットマーク

荷物の変化で改良を重ねた軽量通学カバン

「弊社製品の『軽く感じる通学カバン』というコンセプトは、2017年発売の中学生向けの通学カバンから始まったんです」と語るのは、フットマーク株式会社学校教育事業部の佐野玲子さん。

「中学生の通学カバンが重いという社会問題があったなか、『RAKUSACK(ラクサック)』という通学カバンが完成しました。

このラクサックの開発担当者である私が我が子のラン活で、ランドセルの重さに直面して誕生したのが、布製の軽量ランドセル『RAKUSACK JUNIOR(ラクサックジュニア)』です。2020年4月に小学生向けモデルとして、低学年向けと高学年向けの2サイズ同時に発売を開始しました」(フットマーク・佐野さん)

発売当時、布製の軽量ランドセルは限られた地域を除き全国向けとしては見たことがなく、メジャーな製品ではなかったと佐野さん。

「実は、開発者の子どもも、初めはみんなと違うラクサックは嫌だと合皮のランドセルを背負って通学していました。

しかし、重さで転倒したり、痛みや肩凝りを感じる日々で、教材が増え荷物がさらに重くなった小学校2年生の夏前にラクサックへ背負い替えました。

すると『軽い!』と言ってそれ以来、合皮のランドセルは背負わなくなったのです」(フットマーク・佐野さん)

その後、タブレットが配布され、コロナ禍で水筒も必須の荷物に。年々、ランドセルや荷物はさらに重くなり続けます。

「お客様の多くの声を反映させ、改良を重ねたのが2022年に発売された『RAKUSACK JUNIOR PLUS(ラクサックジュニアプラス)』(全7色/小サイズ各16,500円・税込、大サイズ各17,600円・税込)です。

従来モデルのラクサックジュニアより容量を増やし、タブレットやノートPCの収納も可能にしました。

しかしカバンの重量は極力増やさないよう素材を見直し、重さは大サイズ890g、小サイズ850gに抑えています。見た目もランドセルに近づけ、合皮のかぶせ蓋を採用。本体には撥水加工を施しました」(フットマーク・佐野さん)

ラクサックシリーズの一番のこだわりは「軽く感じる」ために独自の工夫を重ねている点。登山のパッキングを参考に「背中側(身体)に重い荷物を密着させる」仕組みを採用。これを叶えたのが特許を取得した「ブックストラップ」という教科書類を背中に固定するバンドです。

また、小学生の平均的な体型データから立体的な人体を3D制作し、肩ベルトと背面パッドを設計。学生用の水泳・体育学用品を作り続けてきたメーカーならではの知見で、子どもの身体に寄り添っています。

ラクサックシリーズは、ブックストラップで教科書類を固定し、揺れを抑え、背中側に密着させる。重い荷物を身体側へ寄せ、できるだけ高い位置で背負うことで軽く感じることができる。   写真提供:フットマーク

6年間で約50センチ身長が伸びる

ラクサックジュニアは2020年の発売当初から、大小の2サイズ展開なのも珍しい特徴です。「洋服と同じように成長に合わせ身体に合ったサイズを背負ってほしい」という願いが込められています。

「子どもの身長は、6年間で平均50cm前後も伸びると言われています。そこで小サイズは低学年の平均身長125cm、大サイズは高学年の平均身長145cmの体型に合わせて設計しています」(フットマーク・佐野さん)

ラクサックジュニアと、ラクサックジュニアプラスは、大きく成長する身体に合わせて、2サイズ展開に。最初から買い替えを想定して企画された。  写真提供:フットマーク

発売当初から、すでに在学中の小学生から買い替えるための、購入が多かったといいます。「登下校が大変で軽いランドセルを探していた」という1~2年生などが使い始めました。

「現在は入学前の新1年生も増えており、新しいスタイルのランドセルへの抵抗が無くなってきたと感じています。ごきょうだいで購入される場合もありますよ。買い替えを前提としているため、価格も99,00円~17,600円(税込)と抑えています」(フットマーク・佐野さん)

ラクサックを選んだ親子の声を聞いてみると「その使い方と目的が想定をはるかに超えて驚いた」と佐野さんは話します。

「荷物の多い日用として革製ランドセルと使い分けされる方や、塾用にする方もいます。背面がメッシュ素材で通気性が良いとの評価で、夏用にする方も。

汗のせいで背中の皮膚が荒れていたところ、『ラクサックに変えたら改善した』という声もいただきました」(フットマーク・佐野さん)

さらに、特別支援学級へ通う子どもの保護者様からも支持されています。

「支援学級のお子さんには大容量で、しかも軽く感じる点が喜ばれているようです。軽く感じる、大容量、操作がしやすいなどの条件で通学用カバンを探されている方が多いです。

もっと多くの子どもたちが使いやすいよう、今後も常に改良していきたいと考えています。今より荷物が軽くなり、多様なランドセルがあふれた風景が見られる日がくるのが楽しみです」(フットマーク・佐野さん)

進化し続けているラクサック。「お客様の声に耳を傾け、より良いものをつくっていきたい」と佐野さん。  写真提供:フットマーク
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